はじめに
「テトラの隙間に何か潜んでいそう」——堤防や漁港で足元の穴をのぞいたことがある人は多いはずです。そこに潜んでいる代表格がカサゴ(地方名ガシラ)。遠投もキャスティング技術も不要で、足元の穴に仕掛けを落とすだけで狙えるため、根魚入門の第一歩として最適です。この記事では、カサゴという魚そのものの生態・習性・サイズ感と、穴を見つけるコツ、持ち帰ってからの食べ方までを中心に解説します。仕掛けの細部は姉妹記事に譲ります。
この魚の基本
カサゴは根(岩礁・障害物)を棲み家にする根魚の代表種で、堤防からほぼ一年中釣れます。なかでもベストシーズンは冬。産卵のため深場から接岸してくる時期にあたり、魚影が濃くなって数釣りがしやすくなります。
昼は堤防の消波ブロック(テトラ)の隙間や海底の岩の穴に身を潜め、日中でも根周り・物陰を丁寧に探れば釣れますが、夜のほうが活発にエサを追う傾向があります。足下のテトラの中や岩礁帯、堤防の壁際といった近い距離を好むため、遠投の技術がなくても狙えるのも初心者向きの理由です。
食性は非常に貪欲で、大食漢と言われます。夏場の釣果検証では捕食物の8割がカニだったという報告もあり、目の前に落ちてきたものにはとりあえず食いつく食いしん坊な魚です。
サイズは小型の個体から30cmを超えるものまで幅があり、30cmを超える個体は引きが強く重量感を楽しめます。小型の個体を持ち帰るかどうかは、資源保護の観点から釣行先の体長制限・採捕ルールを確認したうえで判断するとよいでしょう(ルールは地域・年度で異なります)。
仕掛け・タックル
穴釣り・探り釣りで使う道具の細部(竿の長さ・仕掛けの種類・エサの選び方)は姉妹記事穴釣り・探り釣り入門|テトラ・岸壁の際でカサゴなど根魚を狙うの解説に譲ります。ここではカサゴという魚に合わせた要点だけ触れます。カサゴは足下の穴を狙う釣りなのでリールで飛距離を出す必要はなく、仕掛けを穴に落として持ち上げる操作がしやすいタックルであれば十分です。エサは口に入るサイズであれば食いつきやすく、貪欲な食性ゆえエサ取られの心配が少ないのも扱いやすい点です。
釣り方の手順
仕掛けの結び方や誘い方の手順は前述の姉妹記事で詳しく解説しています。カサゴ狙いでは、まず穴を見つけ、仕掛けを底までまっすぐ落とし込み、アタリがなければ少し持ち上げて再度落とす「リフト&フォール」を繰り返すのが基本です。物陰に潜んで待ち構える魚なので、仕掛けを大きく動かすより穴の中でじっくり誘うほうが反応を得やすいでしょう。
時期とポイント
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 釣期 | 周年釣れるが冬がベストシーズン(産卵のため深場から接岸し魚影が濃くなる) |
| 時間帯 | 日中でも根周りを丁寧に探れば釣れるが、夜のほうが活発にエサを追う |
| 場所 | テトラの隙間、堤防の壁際、海底の岩の穴(沖の黒い塊=根も目印になる) |
| 潮位 | 干潮時はテトラの隙間や根の位置を目視で確認しやすく、めぼしい穴を事前に把握できる |
穴釣りのポイント探しは、次の3か所を目印にすると見つけやすくなります。
- 沖に見える黒い塊(根)を目印に、チョイ投げで探る
- 堤防の岸壁で、フジツボ・カラス貝・海藻が密集している際
- 堤防ブロックの継ぎ目やテトラの隙間
いずれもカサゴが潜みやすい隠れ家で、複数の穴を手早くテンポよく探ることが数を伸ばすコツです。
持ち帰りと下処理
持ち帰る際は氷と海水を入れたクーラーボックスで冷やし、鮮度を保ちましょう。カサゴは唐揚げと味噌汁の両方で定評のある食味のよい魚です。から揚げにするとヒレまでパリッと食べられ、アラや骨からは良い出汁が出るため、味噌汁や潮汁にすると身近な材料で満足度の高い一品になります。小型の個体を持ち帰るかどうかは、釣行先の体長制限・採捕ルールを踏まえて判断してください。
安全とルール
穴釣り・探り釣りはテトラ帯や岩礁帯で足場が不安定になりやすく、滑落・転落のリスクがあります。ライフジャケットの常時着用と、滑りにくい靴での釣行を徹底してください。海上保安庁のウォーターセーフティガイドも、気象・海象の確認、単独釣行を避けること、釣行計画を家族などに伝えること、立入禁止区域に入らないこと、ライフジャケットの常時着用を釣りの基本として挙げています。天候・波の状況は事前に気象庁の天気予報で確認し、荒天時は無理をしないことが基本です。カサゴを含む釣魚の体長制限や採捕ルールは地域・年度で異なるため、断定はできません。釣行先の都道府県の遊漁規則や水産庁 遊漁で使用できる漁具・漁法の最新情報を必ず確認してください。テトラ帯・堤防先端など立入禁止の区域が設定されている場所もあるため、現地の掲示にも従いましょう。
チェックリスト(保存・印刷可)
- ☐ 天気・波の予報を確認した(気象庁)
- ☐ 釣行先のカサゴの体長制限・採捕ルールを確認した
- ☐ ライフジャケットと滑りにくい靴を用意した
- ☐ テトラ・岩礁帯の足場が安全か現地で確認する予定を立てた
- ☐ 釣行先の体長制限・採捕ルールに沿ったリリース基準を決めておいた
- ☐ 氷入りクーラーボックスを用意した
- ☐ 単独釣行を避け、釣行計画を家族に伝えた
よくある失敗と対策
- 穴を探しても反応がない: 1つの穴に時間をかけすぎず、テンポよく次の穴へ移動する。日中は物陰の奥まで丁寧に探る
- 根掛かりが多発する: 仕掛けを穴の中で大きく引きずらず、真上に持ち上げてから落とし直す。根掛かりを恐れて浅い場所しか探らないと反応も減るので、まずは穴の底まで落とし込む勇気も必要
- 小さい個体ばかり掛かる: 釣行先のルールに沿って小型はリリースし、別の穴やポイントに移動して大型を探す
まとめ
カサゴは足下のテトラや岩の穴に一年中潜む根魚で、貪欲な食性のおかげで初心者でも反応を得やすい魚です。冬は産卵のため接岸し魚影が濃くなるベストシーズン。沖の黒い塊・岸壁の際・堤防の継ぎ目という3つのポイントを目印に穴を探し、リフト&フォールでじっくり誘えば、唐揚げや味噌汁で楽しめる一尾に出会えるはずです。安全なテトラ帯の見極めとサイズ制限への配慮を忘れずに、まずは近くの堤防で穴を1つのぞいてみましょう。
次の一歩: 穴釣り・探り釣りの具体的な仕掛けとタックルは穴釣り・探り釣り入門|テトラ・岸壁の際でカサゴなど根魚を狙うで詳しく解説しています。まずは近所の堤防でテトラの隙間を1つ探ってみてください。
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- 穴釣り・探り釣り入門|テトラ・岸壁の際でカサゴなど根魚を狙う
- 堤防釣りの安全とルール|ライフジャケット・立入禁止・遊漁ルールを海保・水産庁の一次情報で確認
- 堤防釣り入門|何が釣れる?道具・釣り場・始め方の基本
出典
- Daiwa「穴釣りで釣る」(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)
- ハヤブサ WEBマガジンHEAT「カサゴをねらう穴釣りのススメ」(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)
- ハヤブサ WEBマガジンHEAT「堤防の穴釣りポイントを紹介」(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)
- ハヤブサ WEBマガジンHEAT「カサゴねらい!エサの代用品はどれだ?穴釣りでも使えるワーム3種を検証」(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)
- ハヤブサ WEBマガジンHEAT「低水温期でも楽しいロックフィッシュゲーム」(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)
- ハヤブサ WEBマガジンHEAT「11月に狙いたい魚 カサゴ」(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)
- 水産庁 遊漁で使用できる漁具・漁法(都道府県漁業調整規則)(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)
- 海上保安庁 ウォーターセーフティガイド(釣り)(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)
- 気象庁 天気予報(参照: 2026-07 / 最終確認: 2026-07-22)

