じゃがいもの病害虫対策|そうか病・疫病・テントウムシダマシの予防と対処

じゃがいもの病害虫対策|そうか病・疫病・テントウムシダマシの予防と対処 野菜

はじめに

じゃがいもは育てやすい野菜ですが、「表面がザラザラになった」「葉が急に枯れた」「見慣れない虫に食われた」といったトラブルに直面しがちです。この記事ではそうか病・疫病・テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)を中心に、原因・予防・対処を解説します。

この野菜の基本

じゃがいもは冷涼な気候を好み、地下の塊茎(いも)を収穫します。栽培の全体像は「じゃがいもの育て方の基本と栽培カレンダー」、種芋の選び方・植え付け方法は「じゃがいもの種芋の選び方・芽出し・植え付け」を参照してください。

栽培カレンダー(病害虫の発生時期)

病害虫の発生には季節性があります。下記は一般的な目安です。

時期 注意したい病害虫
植え付け前 そうか病(土壌消毒・pH管理)
4月〜梅雨入り前 テントウムシダマシの越冬成虫飛来
5月下旬〜6月中旬 疫病(長雨・多湿での急な発生)
6月中旬〜9月 テントウムシダマシの第1・第2世代発生
収穫期 降雨による新いもへの疫病感染増加

育て方の手順

用土・水やり・追肥や土寄せは「じゃがいもの芽かき・土寄せ・追肥」を参照してください。土寄せでいもを露出させないこと・水はけのよい畝が病害虫予防の基本です。

病害虫の予防と対策

そうか病(土壌pHとの関係)

そうか病はいもの表面がかさぶた状にザラつく病気で、土壌pHが高い(アルカリ性)ほど発生しやすくなります。目安は土壌pH5.5以下で、6.5以上では多発しやすいため石灰の多用は避けます。土壌消毒にはフロンサイド粉剤が有効で、植え付け前に30坪当たり3〜4kgを全面散布します。前作で石灰を多く施した畑は特に注意します。

疫病(低温・多湿での急な発生)

疫病は低温多湿の時期や、多肥で軟弱に育った株に発生が多い病気で、いもの表皮には褐色〜暗褐色のやや凹んだ不規則な斑紋が生じます。5月下旬〜6月中旬に2〜3日間雨が降り続くと発生しやすく、収穫期の降雨は新いもへの感染も増やします。予防は多肥・軟弱徒長を避け畝の水はけを良くすることです。薬剤散布は感染後早いほど効果が高く、時間が経つほど(感染72時間後など)効果が下がるため、予防的な散布を心がけます。

テントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)

ニジュウヤホシテントウは葉裏から葉肉をさざ波状に削り取る食害が特徴で、見た目はてんとう虫に似ていますが害虫です。越冬成虫は4月上旬から現れ、第1回成虫は6月中旬〜7月中旬、第2回成虫は8月中旬〜9月に発生し、年2〜3回発生します。近くにナス科・ウリ科野菜を植えないことが予防策になります。見つけたら早めに捕殺し、発生が多い場合はスミチオン乳剤1000〜2000倍液(収穫3日前まで)など登録薬剤も選択肢です。

生理障害の予防

いもの緑化や形の不揃いは、土寄せ不足による地表露出や水切れ・過湿の繰り返しが主な原因です。こまめな土寄せと水はけのよい畝づくりで防げます。

収穫のサイン

収穫・貯蔵は「じゃがいもの収穫・貯蔵と種芋の選び方」を参照してください。斑点のあるいもは選別し種芋に使いません。

チェックリスト(保存・印刷可)

  • ☐ 植え付け前に土壌pHを確認し、石灰の多用を避けた
  • ☐ 水はけのよい畝を作り、多肥・軟弱徒長を避けた
  • ☐ 長雨の時期は疫病の兆候(葉の病斑)を観察した
  • ☐ テントウムシダマシの食害痕(さざ波状)をチェックした
  • ☐ 近くにナス科・ウリ科野菜を植えていない
  • ☐ こまめな土寄せで地表露出を防いだ
  • ☐ 収穫したいもを選別してから貯蔵した

よくある失敗と対策

  • そうか病が多発する: アルカリ性に傾いた土壌が原因。植え付け前にpHを確認し、5.5以下を目安に石灰の追加投入を控えます。
  • 長雨のあとに葉が急に枯れる: 疫病の可能性大。多肥・過湿を避け、5月下旬〜6月中旬は見回りを増やし早期発見を意識します。
  • 葉が網目状に食われる: テントウムシダマシの食害。早めに捕殺し、翌年はナス科・ウリ科野菜を近くに植えません。

まとめ

柱は、(1) 土壌pH5.5以下でそうか病を防ぐ、(2) 多肥・過湿を避け疫病を減らす、(3) 混植を避けテントウムシダマシを寄せつけない、の3点です。

次の一歩: 「じゃがいもの芽かき・土寄せ・追肥」で土寄せの管理方法を身につけましょう。

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出典

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